【以下 3月 9日 記】

今回は今までと趣を変えて産婦人科医から妊婦さんへちょっと、いやとてもユニークなアイデアを紹介しよう。生まれてくる赤ちゃんにどんなプレゼントを考えていますか？どの親もわが子に貯金通帳を作ってあげたいと思っているようですが、ここでひと工夫するんです。最初に入金する金額は、その子の生まれたときの４桁の体重です。そしてそれを暗証番号にすると夫婦しか知らない、そして忘れない特別な数字になります。1ヶ月健診の時にはまたその時の体重という具合に毎月、毎月、１年間続けると世界に１冊しかないすばらしい記録であり、プレゼントです。あとで振り返ってみてもこの子は半年でこんなに大きくなったんだとよくわかりますね。次の子にもそうしてあげるとそれぞれの子にあなただけにしかできないステキなプレゼントですね。

ついでに今、妊娠○週を計算する方法を教えますね。以前は○ヶ月という言い方でしたが、１ヶ月単位より週単位で考える方が大事ということで１ヵ月を４週、１０ヶ月は４０週として４、８、１２と４の倍数で計算します。妊娠１６週０日から妊娠５ヶ月に入るというように計算します。妊娠１５週６日までを４ヶ月というのです。そして妊娠３７週からは早産とは言わない、満期産になります。そこで予定日が何曜日かカレンダーを見てください。その日が月曜なら月曜になれば新しい週に繰りあがるということになりますね。これを知っておくと自分が今○週目かすぐわかります。

紹介したい本があります。読売新聞社から出ている「誕生に贈ることば�@〜�B」で�@は１９９５年から毎年出て�Bは１９９７年です。８０文字で我が子、我が孫にどんなメッセージを贈りますか？ということで読売新聞が全国の人に呼びかけて募集したのを本にしてあり、読売の販売店に注文されると早く入手できます。いくつかを紹介しましょう。

娘が生まれた時、義母は食べちゃいたいくらい可愛いと言った。その娘が、寝たきりで赤ちゃんのようになった義母を、可愛いねと頭を撫でている。　　（４５歳　女）

結婚して８年目。「できてたのよ」「そうか、やっぱり胃潰瘍か…」「…」翌年、胃潰瘍は大きな男の子に変身、今ではオムツをつけて走り回っている。　　（３７歳　女）

足首が曲がって生まれてきた息子に「全財産かけても治してやる」と言ってくれたお義父さん、天国で安心してくださいね。あなたの孫は中学でサッカー部の選手になりました。　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（４０歳　女）

昨年、長女が誕生し６歳の息子と初対面した時、目を真ん丸にしてこう言いました。「ぼく幼稚園辞めて、子育てするよｯ」　楽しい我が家になりそうです。　　（３０歳　女）

我が娘誕生に何度も何度も深く頭を下げ「ありがとうございました」と目を潤ませているツッパリヘアーの息子よ。それが親なんだよ。　　（４３歳　女）

結婚式にも来てくれなかった父が子供を抱き上げ、おじいちゃんだよと言った。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（２２歳　女）

おい、まだ赤ん坊だから一度だけ言っておく。お前が生まれた時、父さんは涙を流した。もうこの事は二度といわないぞ。　　（３６歳　男）

「赤ちゃん抱いてると悲しい事、忘れるよ」って連れられてきた姉の子。ほんと、なんか、いいよね。いつもの涙と違うかんじ。君の誕生日は私の失恋記念日　　（２５歳　女）

私たちに子どもは授からなかったけれど、二人で祈りたい。生まれてくる子ども達、あなた達の未来が素晴らしいものでありますように。ネ、あなた。　　（３８歳　女）

産科には光と影があります。影が濃いほど光はまぶしいという言葉を聞いた事があります。人生のスタートに立てる仕事をやっていてホントによかったと思っています。